【
中毒者】
そう聞いて思い浮かべる一般的なイメージというのは、
どのような感じでしょうか。
そのことに対して一心不乱。
見ていて狂気を感じる。
別の世界へ行っている。
そのようなイメージがありますね。
この「
犬とハサミは使いよう」という作品では、
そんな中毒者が主人公、
そしてヒロインとなっている作品です。
まぁ、正確に言うと、
読書バカと
執筆バカの物語というものでしょうか。
主人公はある事件に巻き込まれ、
一度死を迎えます。
ですが、「
本を読みたい!」
その一心だけで現世へと蘇ります。
ただし、犬として。
ヒロインはとある作品の
執筆者で、
主人公が愛してやまない作品の
著者でもあります。
しかし、この
ヒロイン
常に
黒の衣装を身に纏い、
外出時に身に付けている
ガンマンよろしくのホルスターには、
二丁拳銃ではなく、
二丁のハサミを所持しているという
なかなかの
危険人物。
そしてその切れ味も原作を読めばわかりますが、
ショットガンを簡単に切り裂くことができるほど。
武芸にも精通しており、
ほかにも料理も出来て、
運動神経も人並みを軽く超えている人物。
そして美少女でもあり、
性格以外は完璧超人。
そんな二人の織り成す会話は、
とてもテンポがよく、
夫婦漫才を見ているかのようなスピード感、
バイオレンスなボディランゲージには心温まります。
この作品には色々な作品のパロディーが含まれており、
読んでいてクスリとしてしまう場面がしばしば、
そしてなによりも著作者は、
本当に本が大好きなんだなと思わされます。
主人公やヒロインのような人間は
一般的には受け入れられない人物達かも知れませんが、
「
好きなことを一心不乱に行う」という点は、
見ていてとても清清しく、同時にとても憧れました。
一生懸命な人には
どうしても心動かされてしまうものだと思います。
もし、少しでも興味を持っていただけたのなら、
一度目を通して見てください。
ここには好きなことを全力で行う人間たちが居ます。
その姿を見ていると、
なんだが自分自身ももっと頑張りたいなと
自然に思ってしまう作品だと思います。
とても元気がもらえる作品なので、
ぜひお勧めしたい本です(`・ω・´)
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